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バカイズム

バカこそ真実だ。センスのあるバカを目指します。「面白きこともなき世を面白く」をモットーに突き進め!”バカの中にある真理”を見い出すために。さあ!今日もゆけ!馬と鹿の合わさった人間ども!

怪獣とお姫様

あるところに”怪獣”と”お姫様”がいました。


怪獣はその名の通り怪獣でした。
お姫様はその名の通りお姫様でした。


怪獣はいつも通り町や村を壊していました。



しかし、そんな怪獣も人々の必死の抵抗により、深手を負ってしまいました。



怪獣が苦しんでいるのを見たお姫様は怪獣の手当てをしてあげました。



怪獣は思います。



「どうして、俺なんかのために手当てをしてくれるんだ」



お姫様は怪獣の手当てをした後、こう言いました。



「あんた”怪獣”でしょ。”怪獣”なら、らしくしなさいよ。もっと頑張りなさいよ。人々を恐れさせるのが”怪獣”でしょ。あんたの役目でしょ」


怪獣は驚きました。なぜなら怪獣に対して誰1人として今までこうしたことを言う人はいなかったからです。



怪獣はそんなお姫様を好きになってしまいました。




それから、お姫様のいる町へ幾度も怪獣は現れては破壊の限りを尽くしました。



怪獣はお姫様に自分を見て欲しかったのです。



もはや怪獣は”怪獣”の役目を忘れてしまっていました。



お姫様の姿を見たいがために、町へと現れ、上の空で町を破壊しているだけです。「うわべだけの破壊」となっていました。



「上の空の怪獣」となった”怪獣”は、やがてお姫様に「好き」とはまた違ったある種の感情が生まれてきます。



「なんでお姫様は皆に優しいんだ」



怪獣はお姫様の周りにいる人間に嫉妬するようになりました。



自分は怪獣。
彼女はお姫様。



その事実に怪獣は毎晩鳴きました。運命に吼えました。



どうしたらいいか、怪獣は考えました。



「お姫様を自分だけのモノにしたい」



そう考えた怪獣はいつも通りにお姫様のいる町へと現れ、






お姫様を食べてしまいました。




怪獣はお姫様を自分だけのモノにしたくて、お姫様を食べたのです。




でも、怪獣はすぐ気づきました。




お姫様を食べてもお姫様を自分だけのモノにはできないということ。
お姫様を食べたらもうお姫様には会うことはできないということ。
お姫様を食べても怪獣とお姫様であることは変わらないということ。




お姫様を食べてしまった”怪獣”はその後、三日三晩鳴き続けました。運命に吼えました。





”怪獣”の鳴き声ははるか遠くの大陸まで聞こえたと言われています。





涙も喉も心も枯れ果てた”怪獣”



もはや”怪獣”ですらなくなった”怪獣”の姿をその後、見た者は誰1人としていませんでした・・・






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テーマ:ショート・ストーリー - ジャンル:小説・文学

  1. 2005/12/29(木) 01:58:32|
  2. バカイズム的に遊ぶ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

切ない…

初めまして、この話を読ませていただきました。なんだか切ない片想いですね……。
序盤にあるお姫様の台詞がとてもかっこよかったです。こういう考え方、他にはちょっと迷惑ですが好きです。
  1. 2005/12/29(木) 17:41:50 |
  2. URL |
  3. Dペコ #khh0Oikc
  4. [ 編集 ]

ヴァッカ

はじめまして~ありがとうございます。

「美女と野獣」からちょっとヒントを得て、ちょっと書いてしまった感じです。

お姫様の台詞については、お姫様っぽくないほうがいいなあっていう気がして、気の強いお姫様になりましたw

僕が読みたいなあと思うモノが恐らくこの「怪獣とお姫様」です。

また覗きに来て下さいね!くだらないことばかり書いてますが(´・ω・`)
  1. 2005/12/30(金) 07:35:51 |
  2. URL |
  3. ヴァッカ #aW8qDj4U
  4. [ 編集 ]

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